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最近の若い研究者は常識がない?――文部科学省が大学や企業に勤める理系の研究者を中心にアンケートしたところ、若手研究者の3割前後が、社会常識や一般教養に欠けるというイメージで見られていることがわかった。その一方で、専門分野の知識は豊富とみられるという。
調査は昨年、2000人を対象に実施し、1024人から回答があった。有効回答率は51.2%。20代前半〜30代前半の若手研究者の能力15項目について尋ねたところ、高い評価が目立ったのは「専門分野の知識」。「高い」が48.8%、「非常に高い」が6.7%あった。しかし、「社会常識」について尋ねたところ、「低い」が26.5%で「非常に低い」が5.6%と、辛口評価が目立った。一方で「非常に高い」「高い」という評価はそれぞれ1.1%、9.1%。一般教養」も評価は低く、やはり「低い」「非常に低い」が23.5%、4.1%あった。「非常に高い」「高い」は0.9%、12.5%だけだった。そのほか「課題設定能力」「創造性」「国際性」に対する評価も低かった。
アンケートの対象は論文データベースから、年齢や専門分野などを無作為に選んだため、若手の回答も入っている。02年度には若手を指導するベテラン研究者に同様の質問をしたが、同じような結果が出たという。文科省の担当者は「若者が常識に欠けるとみられてしまうのは、研究の世界に限ったことではなく一般的なことなのかもしれません」といっている。
asahi.com 2007年02月08日11時30分
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